弁護士に相談依頼することを決まったものの、知り合いにいるわけでもないし、どうやって選べばいいのか分からない。
今まで弁護士に依頼したことがないのでそもそも何を見ればいいのか分からない。
より良い結果を得るために絶対に弁護士選びに失敗したくない。
いざ遺産相続問題で相談しようにもどの弁護士に相談すればいいのか悩みますよね。そんな弁護士選びも、迷わずに良い弁護士を選ぶためのポイントがあります。
今回の記事では、遺産相続問題で悩むあなたが弁護士を選ぶ際に見るべき7つのポイントをお教えいたします。
目次
遺産相続で悩むあなたが弁護士を選ぶ際に見るべき7つのポイント
以下が、遺産相続のトラブルを抱えたあなたが弁護士を選ぶ際に見るべき7つのポイントです。これらを参考にしながらどの弁護士に依頼するのか判断していただきたいと思います。
① 相続分野に精通していること
遺産相続問題を弁護士に相談・依頼する場合、その弁護士が相続分野に精通しているかが重要です。
弁護士が担当する法律分野はとても広く多いです。相続はその分野のあくまで一つでしかありません。そのため、弁護士と言えども、相続を取り扱っていなかったり、取り扱っていたとしてもそれほど力を入れていなかったりします。
そこで、遺産相続問題に精通している弁護士を選ぶには、その弁護士の実績を見て判断すべきです。例えば、執筆した書籍はあるのか、テレビ・雑誌・サイトなどメディアへの掲載実績はあるのか、などがチェックの対象となります。
また、最近では積極的に情報を発信している弁護士も少なくありません。当ブログもその一つでありますが、弁護士がブログなどのサイトを持ち、その中で法的な知識や情報を発信しているというケースもよくあります。
相続に特化したブログを持ち、相続に関する知識を網羅的に紹介していれば、その弁護士は相続に精通していると言えるでしょう。実際にブログを読んでみて、知識や実績が豊富かどうかを判断することはおすすめです。
② 話しやすく、質問がしやすいこと
遺産相続問題を依頼する弁護士を選ぶ際、その弁護士が相談しやすい、話しやすいかどうかはとても重要です。
相続問題での依頼の中では、日頃あまり他人に話さないようなことを話さなければなりません。例えば、家族との関係や財産の状況などです。このようななかなか他人に言いづらい内容でも包み隠さず話すことが解決への近道であるため、弁護士が話しやすい雰囲気の人かどうかというのは重要です。
また、あまり遭遇することのない問題だからこそ、分からないことが数多く出てくると思います。疑問が表れる度に質問して回答してくれる弁護士でなければなりません。
しかし、弁護士の中には高圧的に、まるで指導するかのごとく依頼者に接する人もいます。こちらから質問しても答えてくれないということもあるようです。このような弁護士に依頼してしまうと、解決する問題も解決しなくなってしまいます。
事実関係については依頼者であるあなたの方が弁護士よりも詳しいです。この点は、どうなのかと弁護士に聞かなければその事実はないこととして手続が進んでしまうこともありますし、あなたの質問により、弁護士へのヒントとなる場合もあります。したがって、弁護士が話しやすく質問しやすいことは、弁護士選びでは重要なのです。
おすすめは、実際に相談してみて、話しやすいか質問がしやすいかを判断するということです。なんでも話そうと思える雰囲気で質問しても真摯に答えてくれる弁護士を選びましょう。
③ 丁寧で分かりやすい説明であること
相続問題は、他の分野と比べて複雑で争点が多いものです。そこで、案件を進めていく中で、様々な法的問題や手続きについて説明を受けなければならない機会があります。もしその説明が分かりにくいものだったらいかがでしょうか。
「この弁護士は解決のために動いてくれているが、一体何をしているのか分からない」という事態になってしまうかもしれません。分からないから弁護士に任せていたら、その結果自分が望むものとは違う方向に進んでしまったということにもなりかねません。
弁護士の中には、依頼者が理解しづらい法律用語でしか説明しないという人もいます。それでは何が問題となっていてどのように解決を目指すのか、依頼者にとっては理解が難しいです。
依頼している遺産相続・遺留分のどこが問題で、その問題については自分は有利なのか不利なのかということをわかりやすく説明してくれることは重要です。
万一、不利な場合に不利だと説明してくれない弁護士だと、裁判所や相手方が自分に不利な和解案を提示してきた場合に、自分が不利だとわかっていない場合にはそんな不利な和解案は飲めないとして、審判や判決をもらってもっと不利な結果になってしまうということもあります。
法律の素人の方にとっても分かりやすい丁寧な説明ができるのが良い弁護士と言えます。相談の段階で丁寧で分かりやすい説明をしてくれるかどうかチェックしてみましょう。
④ 自分に合うと感じられること
弁護士選びで最も重要と考えるのは弁護士との相性です。
弁護士はあなたと共に、解決というゴールを目指す「パートナー」です。そのパートナーと相性が合わずコミュニケーションが不十分なままとなってしまうと、手続きがスムーズに進まず不利になり、解決は難しくなります。
ただでさえ、遺産相続という慣れない問題に遭遇しているのも関わらず、弁護士との関わりによりさらに大きなストレスを抱えることになってしまいます。
実際に話をしてみて「自分に合う」と感じ、「この人と一緒ならば解決を目指せる」と思える弁護士を選びましょう。
⑤ 弁護士経験年数
弁護士としての経験年数の長さも選ぶポイントの1つとなります。
もちろん、一概に経験年数が長い弁護士が優秀で、短い弁護士が優秀でないとは言えません。短くても優れている弁護士もいれば、長くても優れていない弁護士も当然います。
ただ、経験が豊かであるほど、裁判所や相手方への対応方法が見についていますから手続がスムーズに進むことが多いのは事実です。
遺産相続・遺留分の問題解決の手続には、調停・審判・訴訟・相続放棄の申述・熟慮期間の伸長・遺言の検認など、通常の訴訟とは異なる法的手続きがあります。さらに、銀行預金の払い戻しや相続登記、戸籍の取得など必要な書類や手続も、通常の訴訟とは異なります。
弁護士としての経験年数が多く、かつ、遺産相続・遺留分の事件も多く扱っている弁護士に依頼することは、遺産相続問題において早期に解決するために非常に重要となります。
経験年数は、どれくらいがよいかということは一概には言えませんが、経験1年目から5年目の弁護士と経験10年以上の弁護士のどちらかと迷ったら、経験10年以上の弁護士に依頼した方が経験が豊富なベテラン弁護士である可能性が高いです。早期に解決を目指すためにも、長期にわたって遺産相続・遺留分の問題に携わっている弁護士を選ぶことをおすすめします。
⑥ 依頼時の費用が明確にされていること、契約書を作ること
依頼する際に着手金や報酬金といった弁護士費用が明確になっているかどうかも弁護士選びにおいて重要なポイントです。
あなたにとって弁護士への依頼というのは、普段ほとんど使用することのないサービスでしょう。そのためかかる費用に対しての予測は難しいかと思います。あらかじめおおよそいくらぐらい費用がかかるのか知ることのできる弁護士に依頼をしましょう。
また、弁護士事務所によって弁護士費用は異なります。一昔前までは弁護士費用は固定となっていましたが、今では自由となっており、弁護士事務所ごとに弁護士費用は異なります。依頼する事務所によっては大きく金額が異なる可能性もあります。必ず依頼する前におおよその費用を見積もってもらいましょう。
加えて、依頼前に報酬契約書を必ず作成してもらえる弁護士を選ぶべきです。
この報酬契約書を作成することは弁護士にとって義務となっていて、例外的な場合以外は作成しなければなりません。しかし、中には作成せずにお金だけのやり取りで済ませる弁護士がいるのも事実です。このような場合では、事案終了後に報酬金をいくら払えばいいのか不明確で、事件が解決した場合や途中で依頼を止めることになった場合も、いくら払えばよいのかわからず、後で揉めることになってしまうかもしれません。
依頼にかかる費用を見積もり、それを明確に記載した報酬契約書を作成してくれる法律事務所を選びましょう。
⑦ 事務所の所在地
当事者が遠隔地に住んでいる場合、遺産相続・遺留分の問題を解決してもらうためにどこの事務所に依頼したらよいか迷うかもしれません。
例えば、実家は東京だけれども、自分は大阪に住んでいて、相手は神奈川に住んでいるようなケース。遺産分割・遺留分の手続で、調停・審判・訴訟は、神奈川や東京で行われる可能性があります。しかし、自分が相談しやすいのは大阪の弁護士です。
では、大阪の弁護士に依頼した方がよいかと言えば、そうとは限りません。
もしかしたら調停や審判の期日の度に、弁護士と裁判所に出頭する必要があるかもしれません。
そうなると弁護士に支払う日当や交通費がその都度かかってくることとなります。調停や審判・訴訟が1年で解決するとして、10回ほど出頭することになるので、費用の負担は大きくなる可能性があります。
それを考えると、東京の弁護士に依頼して、自分が東京に相談に行く方が、大阪の弁護士に依頼するよりも費用は安く済む可能性があります。
ただ、最近は遺産分割の調停・審判・訴訟と言った手続きが電話でも可能となってきています。そうなると、日当や交通費の負担は、少なくて済むということになります。
どこの弁護士に依頼したらよいかは、事件の難しさや自分の忙しさに、これら費用のことを考えて決めるということになります。電話による調停や審判、訴訟が可能なことを考えると、どこにいる弁護士かというよりも、自分が信頼できる弁護士は誰かという観点から決められた方がよいと思います。
まとめ
今回は、弁護士選びで悩んでいるあなたが、どのように弁護士を選べばいいのか、その上で見るべきポイントについてご紹介しました。
まずは、相続問題において十分な知識や実績があるかどうか確認しましょう。
その上で、弁護士は丁寧で分かりやすい説明をしてくれるかどうか、話しやすい雰囲気で質問をしても答えてくれるかどうか、なども重要な判断基準となるので確認しましょう。
依頼時に費用が明確になっているかどうか、そして、あなたと相性が合うかどうかが最も重要となるので、相談の段階でここを意識して話をすることをおすすめします。
もし弁護士選びを間違えてしまうと、得られる遺産を得られなくなってしまったり、解決できる問題も解決できなくなったりしてしまいます。また、ただでさえ負担である遺産相続・遺留分の問題を抱えていながら、弁護士との関わりも加えてストレスとなってしまうかもしれません。
より良い、自分が望む解決を得るためにも弁護士選びには慎重になり、ご紹介したポイントを参考に判断していただければと思います。
共に解決を目指してくれるあなたにとって最高のパートナーとなる弁護士を選びましょう。
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もしあなたが相続のことでお悩みでしたら、ぜひともお問い合わせください。相続に関することであればどんな些細なことでも構いません。悩むあなたのパートナーとして親身に寄り添い解決を目指します。
なお、初回相談料30分5,000円(税別)いただいています。
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