遺留分

相続できる遺産が少ないと感じる方へ、遺言書の内容以上に貰える可能性も!?

親や配偶者が亡くなり、残された遺言書を見たあなたはこのような悩みを抱えていませんか。

思っていたよりも自分が相続できる遺産が少ない…。

もっと多くの遺産を受け取りたいけど、自分にそんな権利があるのか分からない…。

このような悩みを抱えるあなたにも、遺言書の内容より多くの遺産を受け取れる可能性があります。

「遺言書に書かれている内容だからと、そのまま遺言書の内容に従ってしまう」、長い期間弁護士として活動していて気付くのは、そのような方が多いということです。しかし、この記事を読むあなたには、諦めないでいただきたいです。

もしかしたらあなたは相続で損をしているかもしれません。

そして、遺言に書かれている内容以上の遺産を受け取ることができるかもしれません。

今回の記事では、遺言により指定された遺産が少ないと感じているあなたに、より多くの遺産を受け取るための方法をお伝えします。

遺言に指定された相続分が少ないと感じるあなたが確認すべきこと

最初に紹介しますが、遺言に指定された相続分が少ないと感じるあなたに行なっていただきたいことが2つあります。

・遺言書が「有効」か「無効」かの確認

・遺言による相続分が遺留分を「上回っている」か「下回っている」かの確認

この2つを確認していただき、

・遺言書が「無効」だった

・遺言による相続分が遺留分を「下回っていた」

ということが分かれば、遺言で指定されている相続分より多くの遺産を受け取れる可能性がとても高いです。

記事の続きを読んで、詳しく確認してみましょう。

 

そもそも遺言書の内容には絶対に従わないといけない?

遺言書に書かれた内容が自分にとって満足する内容ではない場合、まずあなたが思うことは、「この遺言書を認めたくない。」「この遺言書に従いたくない。」ということでしょう。

確かにその気持ちは分かります。

しかし、結論から申しますと「原則、あなたは遺言に従わなければなりません」。

ただし、原則なので「例外」もあります。

この例外とは、法律で指定された厳しい方式に則っていない場合のことです。

指定の方式に則っていないケースでは、遺言の内容が本人の意思によるものでない可能性があるとされるからです。

果たして、あなたの遺産が明記されている遺言書は、有効でしょうか、それとも無効でしょうか。

遺言書が無効となるケースをいくつか紹介します。是非とも照らし合わせてみてください。

 

無効となる遺言書とは?

無効となる遺言書をお伝えする上で、まずは遺言書の種類について紹介します。

遺言書の種類とは

遺言書の方式には大きく分けて2つの方式があります。

「普通遺言方式」と「特別遺言方式」です。

一般的に作成される遺言書のほとんどが普通遺言方式なので、ここでは普通遺言方式についてのみ紹介します。

普通遺言方式には、3つの種類があります。あなたの遺産が明記されている遺言書はこの3種類のいずれかに該当するかと思います。

・自筆証書遺言

自筆遺言証書とは、全文を自分で書いた遺言書です。自分で書いて自分で保管する遺言書がこの自筆証書遺言です。

・公正証書遺言

遺言者が遺言の内容を公証人に伝え、公証人に作成してもらう遺言書です。公証人とは、法律関係で長いキャリアを持つ、いわば遺言の専門家です。また、保管も公証役場にて行います。

・秘密証書遺言

秘密証書遺言は、自筆証書遺言と同様に自分自身で作成します。ただし、自筆証書遺言とは異なり、他人に代わって書いてもらったものやパソコンで打ち込んだものでも問題はありません。

封をした後証人2人に立ち会ってもらいながら公証役場にて公証人に封筒を差し出します。そして遺言者と公証人が署名・押印をします。保管は自身で行います。

作成 保管
自筆遺言証書 自分で 自分で
公正証書遺言 公証人 公証役場
秘密証書遺言 自分で 自分で(公証人による証明の後)

さて、これからそれぞれの種類において無効となる代表的なパターンをご紹介します。

自筆証書遺言・秘密証書遺言で無効になる代表的なパターン

① 日付の記載が無い、日付が特定できない

このパターンで無効になるケースは多いです。遺言書は書かれた日付が非常に重要であるため、日付が無い遺言書は無効になります。また、例えば「◯◯年◯月吉日」といった日付の特定ができない記載も、遺言書の無効の原因となります。

② 署名・押印が無い

署名か押印かどちらかが欠けているとその遺言書は無効となります。署名をしていても、押印が無いというケースもよく見受けられるので確認してみてください。

③ パソコンで作成されている(自筆証書遺言の場合)

自筆証書遺言は、遺言書の全文を本人の直筆であることを前提としています。そのため、パソコンを用いて作成された遺言書は無効となります。本文がワープロ打ちで署名捺印が本人という遺言書がたまに見られますが、遺言書としては無効です。

④ 他人が書いた箇所がある(自筆証書遺言の場合)

先ほど紹介した通り、自筆証書遺言とは、全文を「自分で」書いた遺言のことを言います。他人が書いた箇所が一部でもあれば、その遺言書は無効になります。もちろん全文を他人が書いたものも無効です。

公正証書遺言で無効になることはあるの?

結論、公正証書遺言が無効になることは極めて稀です。

法律の専門家の元で作成するため、書式が条件を満たしていないということはほとんどありえません。また、公証役場で保管もされるので、遺言が本物かどうかを疑う余地もありません。

ただ、無効となるケースに「証人に不適格な人物を立てた」という場合があります。

公正証書遺言書は、必ず2名の証人を自分で手配しなければなりません。証人には特別な資格は必要ありませんが、未成年者や推定相続人、遺言作成の公証人の配偶者や公証役場の職員は、この証人になることはできません。

もし、これらに該当する人物を証人として遺言を作成し、相続人からの指摘が入ると、この遺言書は無効となります。

しかし、このようなケースはほとんどありません。残された遺言書が公正証書遺言である場合、無効かどうか見極めることはほとんど無駄かと思います。

遺言能力の欠如により無効となるケースもあります。

遺言するには、遺言作成時に遺言能力を備えていることが求められます。「遺言能力」とは、遺言の内容を理解し、判断する能力のことです。この遺言能力のない者が作成した遺言は裁判で無効とされてしまいます。

例えば、遺言者が認知症であることを理由に遺言が無効となるケースが挙げられます。重度の認知症を患い、遺言内容が理解できない方の自筆証書遺言は、無効となる可能性があります。

しかし、注意が必要なのは、「認知症=遺言が無効」というわけではないということです。認知症の方でも遺言時に遺言の内容が理解できる状態であれば、その遺言は有効なものとみなされます。

 

もし、遺言書が無効の可能性がある場合は?

遺言書に無効の可能性があった場合、あなたは遺言書の無効を争うことができます。無効を争う際の流れについて簡単に紹介します。

遺言の無効を争う「遺言無効確認事件」は家事調停の対象となります。家事調停の対象となり得る事件について訴えを提起する場合には、先行して家庭裁判所に家事調停を申し立てなければなりません。(もっとも、関係者間での対立が激しく調停で解決する余地がない場合には、そのまま訴訟手続きの審理を行ってくれる場合もあります。)

原則、まずは調停による話し合いでの解決を目指します。

それでも解決の見通しがつかない場合には、遺言無効確認請求訴訟を起こします。

遺言の無効を主張する相続人が原告、有効を主張する相続人が被告となり、判決で有効か無効かの判断を行います。

遺言の有効・無効の争いは、結果によって相続人や受遺者の財産取得について重大な影響を及ぼすことになります。少しでも「無効ではないか?」という疑問をお持ちでしたら、弁護士に相談してみるのが良いかと思います。

 

遺言書が有効でも、もう一つ確認してほしいことがあります。

もし遺言書が有効な遺言書であれば、その遺言書は効力を発揮します。しかし、あなたの遺産は、遺言書の内容通りに決定します、というわけではありません。

最初に紹介した通り、確認してほしいことがもう一つあります。それはその遺言の内容が「遺留分」を満たしているかどうかということです。

遺留分とは?

遺留分とは「一定の条件を満たす相続人に対して法律上認められている最低限度の相続財産のこと」を言います。

簡単に説明しますと、遺言にどんな内容のことが記されていても「最低これだけの遺産は法定相続人に残してあげましょう」という割合が法律で認められているということです。この割合が「遺留分」です。

もし遺言書の内容が、あなたに認められている遺留分を満たしていない場合、記載されている以上の遺産を受け取ることができる可能性があります。

つまり、「遺言書に記載されている相続予定の財産の価値 < 認められている遺留分」の場合、あなたが受け取る遺産は増えるかもしれないということです。

この比較をするためにも、あなたに認められている遺留分がどれだけなのか知る必要があります。

 

遺留分は誰に認められている?

遺留分は誰にでも認められているものではありません。そのため、まずはあなたが遺留分を請求し受け取ることのできる立場であるか判断する必要があります。

遺留分が認められるのは、亡くなった方から見て以下の関係に該当する人です。

 ・配偶者

 ・子供

 ・直系尊属(父母や祖父母)

これらが遺留分を認められている人間です。

あなたは該当するでしょうか。

もし、あなたが亡くなった方から見て、これらの関係であれば、遺留分が存在します。遺言に記載されている以上の遺産を受け取れる可能性があるわけです。

では、どれだけの遺留分が認められているのか計算をしてみましょう。

 

遺留分の割合

遺留分の計算の前に配偶者・子供・直系尊属の関係に認められている遺留分の割合について知りましょう。

遺留分のルールは、直系尊属(父母や祖父母)のみが相続人のときは1/3、その他の方が相続人のときは法定相続分の1/2となります。

そこからいくつかのパターンに分けられますので、あなたがどのパターンに該当するのか確認してみてください。

以下、主な7つのパターンをご紹介します。

① 相続人が配偶者だけの場合

配偶者に認められる遺留分は、遺産全体の1/2です。

② 相続人が配偶者と子供の場合

配偶者の遺留分は、遺産の1/4です。同じく子供の遺留分も遺産全体の1/4となっており、子供1人あたりの割合はその1/4を子供の人数で均等に分けます。

③ 相続人が配偶者と直系尊属(父母や祖父母)の場合

配偶者の遺留分は2/6、直系尊属の遺留分は1/6となります。直系尊属が複数いる場合には、1/6を人数で均等に分配します。

④ 相続人が配偶者と兄弟の場合

配偶者の遺留分は1/2です。兄弟は遺留分権利者でないため遺留分を請求することはできません。

⑤ 相続人が子供のみの場合

子供の遺留分は1/2です。子供の人数でこの1/2の遺留分を分配します。

⑥ 相続人が直系尊属(父母や祖父母)のみの場合

直系尊属の遺留分は1/3です。

⑦ 相続人が兄弟のみの場合

兄弟は遺留分を受け取れる立場ではないので遺留分の請求はできません

 

 ・相続人に誰がいるのか。

 ・被相続人から見て自分はどの立ち位置なのか。

これらによって、請求が認められている遺留分は変わってくるので、しっかりと確認しておきましょう。

 

遺留分の対象となる遺産とは?

遺留分の割合を確認したところで、実際に計算と行きたいところですが、その前にまだ一つ確認しなければならないことがあります。

それは、「遺留分の算定対象となる遺産は何か」ということです。

遺留分の算定対象となる遺産を知ることで、ようやく具体的な遺留分の金額が計算できるようになります。

遺留分の算定対象となる財産の計算方法とは?

遺留分の算定対象となる遺産には計算式があります。

遺留分の対象となる遺産 = 相続開始時に被相続人が有していた「積極財産」 + 贈与財産の価額 − 相続開始時に被相続人が負っていた「相続債務」

この計算により算出され遺留分の対象となる遺産とそれぞれに認められている遺留分を元に遺留分の金額が決定されます。

「積極財産」には何が含まれる?

積極財産とは、相続人にとって価値がある、プラスの財産のことを言います。

例えば、預貯金や株式、有価証券や不動産、土地などが積極財産にあたります。これらは遺留分の算定対象になります。

贈与財産の全てが遺留分算定の基礎財産に含まれる?

生前贈与は、被相続人が生きている頃に例えば子供や孫に対して分け与えたもののことを言います。

そして、分かりにくいポイントですが、遺留分の対象となるかは、贈与の相手方によって異なります。

まず、相続人に対する贈与は、全て特別受益として、遺留分の対象となります。

これに対し、相続人以外への贈与は、全てが遺留分算定の基礎財産に含まれるわけではありません。条件に当てはまるもののみ算定財産に含まれます。

条件について詳しくは知りたい方は「生前贈与は相続トラブルのタネ!数年前の生前贈与は遺留分の対象となるのか?」をご覧ください。

 

遺留分の計算例

ここまで遺留分の割合、そして算定対象の遺産についての紹介をしてきました。

しかし、実際に計算しようにも、まだあまりイメージできていない人も多いのではないでしょうか。これからは事例に基づき、より具体的な登場人物や金額を用いて遺留分について説明します。

◯ 事例1 生前贈与があるケース

亡くなった方の遺言書に「長女・次男に200万円ずつ相続させる。それ以外の財産は長男に相続させる」と記されていました。この方の遺産は5000万円です。そして、配偶者と直系尊属はすでに亡くなっています。

さらにこの方が亡くなる半年前に1000万円分の預金を長男に贈与していました。次男と長女が遺留分の請求をしたとして、受け取ることのできる遺留分は、以下の通りです。

相続人が子供のみであるため、子供の遺留分は1/2となります。これを、長男・次男・長女の3人で分けることになるので1/2にした遺産の1/3、つまり遺産全体の1/6が子供1人あたりに認められている遺留分です。

遺留分算定の基礎財産は積極財産5000万円に相続人である長男に対する贈与1000万円を足した6000万円です。

つまり、長女と次男は、長男に対して6000万円の1/6、1000万円の遺留分を満たすための請求が行えます。すでに相続している200万円を除いて、800万円の請求を行えるということになります。

◯ 事例2 相続人に代襲相続人(孫)がいるケース

亡くなった方の遺言書に「遺産すべてを愛人に相続させる」と記されていました。この方の遺産は6000万円です。相続人は、配偶者の妻、長男、長女がいます。また、次男は以前に亡くなっており、孫にあたる次男の息子が代襲相続人となっています。各相続人が遺留分の請求をしたとして、受け取ることのできる遺留分は、以下の通りです。

相続人が配偶者と子供であるため、配偶者の遺留分は遺産の1/4です。子供の遺留分も同じく1/4となります。代襲相続人である孫も含めてこの1/4を3人で分割することになります。

つまり、妻は1500万円、長男と長女と孫はそれぞれ500万円ずつを愛人に対して遺留分の請求ができます

このように、実際にご自身が置かれている状況から簡単に遺留分を計算することはできます。もし、基礎財産の価値が判明しているようであれば、計算式に当てはめ、ご自身の遺留分を計算してみましょう。

 

あなたは遺留分を侵害されていますか。

ご自身で請求が認められる遺留分の計算をしてみていかがでしょうか。

もし、遺言に記されていた内容が今回計算した額を下回っているようであれば、あなたは「遺留分を侵害されている」状態と言えます。

本来あなたが受け取るべきである遺産にも関わらず、それが貰えていないということになってしまっているわけです。

もしあなたが、「侵害されている遺留分を取り戻したい」と思うのであれば、ここから先の文章も読み進めてみてください。

 

遺留分を侵害されているあなたが取るべき行動

遺留分を侵害されているあなたが遺留分を取り戻すために行える行動に「遺留分減殺請求」があります。

遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)とは?

遺留分減殺請求とは、遺留分が侵害されている相続人が、遺留分を侵害している他の相続人に対して侵害額を請求することです。

この遺留分減殺請求をして初めて、遺留分の侵害額を取り戻すことができます。

遺言の内容が遺留分を侵害しているからと言って自動で手に入るものではありませんし、ましてや、遺言自体が無効になるわけでもありません。

また、遺留分減殺請求の方法には特別の制約はなく、裁判所への申立(調停・審判・訴訟)を行う必要があるわけでもありません。

つまり、裁判外での交渉による回収もできる一方で、裁判所に訴訟を提起して回収するということも可能です。

裁判外で遺留分を請求するとは?

裁判外で請求するということは、つまり相手と話し合いにより交渉し、遺留分を返還してもらうということです

相手方に遺留分減殺請求書を内容証明郵便で郵送し、そこから話し合いが始まるのが一般的です。もちろん、請求書を送ることは必須ではありません。話し合いだけで問題なく請求を受け入れてもらえるのであれば、その必要はないでしょう。

ただ、後でご説明するとおり、遺留分減殺請求には、1年という短い時効期間が定められていることから、遺留分減殺請求を1年以内に行使したかどうか争われることも少なくありません。遺留分減殺請求を行使したことを証明するためにも内容証明郵便で遺留分減殺請求書を送る方が良いと思います。

内容証明郵便の書き方を知りたい方は「遺留分減殺請求をする方が参考にすべき、内容証明郵便のサンプルと書き方」を参考にしてください。

そして、話し合いがついたならば、相手と合意書を交わしておくべきです。支払いの約束を書面化することは欠かせません。

裁判で遺留分減殺請求を行う方法とは?

遺留分減殺請求をする裁判手続きには、調停(遺留分減殺にかかる物権返還調停)と訴訟(遺留分減殺請求訴訟)があります。

調停は、話し合いで決着がつかない時にとられる手段のひとつで、家庭裁判所での話し合いになります。

調停がまとまらない場合に訴訟を提起します。この訴訟は、一般の民事訴訟になるため、家庭裁判所ではなく、地方裁判所(請求金額が140万円を下回る場合は簡易裁判所)に訴訟を提起することになります。

遺留分減殺請求は期限に注意!

遺留分減殺請求は、遺留分を侵害されている人であれば、誰でも行うことができるものです。しかし、請求を行う期限については注意が必要です。

遺留分減殺請求はいつでもできるというものではありません。遺留分減殺請求ができる期限が民法に定められているからです。その期限は2つの種類があります。

1つが、「遺留分権利者が相続開始・減殺すべき贈与・遺贈のいずれかがあったことを知った時から1年以内」というものです。

減殺すべき贈与または遺贈を「知った時」とは,単にその贈与や遺贈がなされた事実の存在を知ったというだけではなく,それによって自分の遺留分額が侵害され,さらに,減殺請求の対象となるということまで認識している必要があります。

通常は遺言書の内容を知ったときが多いと思います。

もう1つが、「相続開始時から10年以内」というものです。相続開始を知らなくても、相続開始から10年が経過すれば、完全に請求することができなくなってしまいます。

これら期限を経過していなければ、おそらくあなたは侵害された遺留分を求めて遺留分減殺請求を行うことができるでしょう。

 

遺留分減殺請求は弁護士に依頼をしましょう。

ただ自分で遺留分を請求するだけであれば、弁護士に依頼せずにご自身で済ませることができるのではと感じるでしょう。しかし、実際に請求を行うとスムーズに事が進まないのが遺留分減殺請求でもあります。

請求相手にとっては、遺言書などにより一度自分の手に入った遺産を取り戻す請求が行われるわけで、すんなりと請求を認めたくないと思うのが自然な気持ちです。

お金が絡む問題である以上、一筋縄で解決することは難しいと考えるべきかもしれません。

また、相手から合意を得ることだけが難しいのではなく、遺留分減殺請求は手続きも煩雑で複雑です。特に遺留分を計算する際に、借金等があったり、評価の難しい会社の株式や不動産が入っている場合には、遺留分の計算や遺留分減殺請求を行使した結果どうなるかなどの処理が難しくなります。

そこで考えていただきたいことが、遺留分減殺請求を「弁護士に相談・依頼する」ということです。

弁護士は相続のプロであり法律問題解決のプロであります。解決が難しい問題を幾度も解決に導いてきました。あなたの要望を汲み取りながら、できるだけその要望に沿った解決をしてくれるでしょう。

特に相続人同士の関係が良くなく、問題が泥沼化してしまうようであれば、なるべく早い段階から弁護士に依頼することをお勧めします。

万が一遺留分減殺請求訴訟に至ってしまった場合には、本人もしくは弁護士による訴訟行為が必須になるためです。

ご自身で訴訟を起こすのは相当難易度が高いことかと思います。訴訟まで持ち込んでしまう見込みのあるようであれば、必ず弁護士に依頼しましょう。

訴訟に持ち運ぶかどうかに限らず、あなたが一刻も早い解決を望むのであれば、遺留分減殺請求の経験豊富な弁護士を頼るということを検討してみてはいかがでしょうか。

「遺留分減殺請求は弁護士に依頼すべき」このように言われている理由は「遺留分減殺請求を弁護士に相談した方が良い”7つ”の理由」を読めばわかります。


▶︎ お問い合わせ・ご相談・ご依頼はこちらから。

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もしあなたが相続のことでお悩みでしたら、ぜひともお問い合わせください。相続に関することであればどんな些細なことでも構いません。悩むあなたのパートナーとして親身に寄り添い解決を目指します。

なお、初回相談料30分5,000円(税別)いただいています。

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03-3539-3339

代表弁護士:高島秀行

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